
平富恵スペイン舞踊団「Ryojin Hisho 〜梁塵秘抄の世界〜」10月14日(金)15日(土)セルリアンタワー能楽堂での公演を控え、本格化してきたリハーサルを視察してまいりました。
一千年前、平安時代に大流行した今様(いまよう)を選りすぐり、その世界観に沿った、平富恵さんによる、美しく、力強く、華麗なる振り付け。
そこに、音楽監修を担当する石塚隆充が、フラメンコをふまえつつ、同時に、フラメンコにとらわれず、作曲・構成。リズム面での決め事は守りつつ、メロディーは全く新しく。
当然、カンテは日本語。まさに"和のカンテ"にのせて、凄腕のミュージシャンたちが知恵を出し合いアレンジ展開中… これは必見です。
渋谷・セルリアンタワー能楽堂で、梁塵秘抄をテーマに、フラメンコ公演!! 文化の秋、これだけでも、テンションが上がるというものです。。
各日とも昼夜2公演、全4公演。S席はほぼ完売。A席は、公演により、まだご用意できる日程もあります。お席のお手配いたしますので、ご興味とお時間のある方、お声がけくださいませ。(M)
(http://www.girasolflamenco.com/event01.html より転載)
2016年10月14日(金)・15日(土)
平富恵スペイン舞踊団公演「RyojinHisho〜梁塵秘抄の世界〜」
会場:
セルリアンタワー能楽堂
(〒150-8512東京都渋谷区桜丘町26-1セルリアンタワーB2F)
時間:
14日(金)
【昼公演】開場13:30、開演14:00 【夜公演】開場18:30、開演19:00
15日(土)
【昼公演】開場12:30、開演13:00 【夜公演】開場17:00、開演17:30
料金:
全席指定 S席:9,000円 A席:8,000
*S席は、14日(金)夜・15日(土)昼/夜について満席となりました。お申し込みありがとうございました。14日(金)昼については、残席わずかですのでお早めにお申し込みください。
フラメンコのルーツは、インドから渡ってきた流浪民ジプシーの嘆き、悲しみ、孤独、喜び、希望など心を表し歌ったものにあります。カンテ(フラメンコの歌のこと)の多くは作者不詳で、人から人へと伝えられました。フラメンコの魅力は、人々の思いをダイレクトに歌いあげるところにあります。日本にも平安~源平争乱時代にかけ、“和のジプシーとカンテ”ともいうべき大衆文化が存在しました。当時社会のはぐれ者であった遊女(*あそび)、傀儡(*くぐつ)、博徒(*ばくと)などによって詠まれた「今様(*いまよう)」です。「今様」は上流階級による「和歌」とは一線を画し、形式に囚われず、大衆パワーに溢れたものでした。音楽性が高く、社会の底に生きる人々の感情を自由に表し、“大衆の流行ソング”として、幅広い層に訴えかけたのです。
『梁塵秘抄』は、この「今様」を残した貴重な歌集です。その編纂はなんと、時の最高権力者であった後白河法皇。彼は高貴な身分をも顧みず一介の遊女を師と仰ぎ、その修得に生涯情熱を燃やし、庶民の感情を自由に引き出した“珠玉の歌謡集”を生み出しました。この偉業により「今様」は、大衆芸能にありがちな“消えゆく文化”としての宿命を逃れました。
今回の公演は、和のカンテ集ともいうべき『梁塵秘抄』から歌を厳選し、日本語カンテとフラメンコで表現していく画期的な試みです。残念ながら現存する「今様」は文字のみで、音楽的な部分は定かではありません。しかしながら、華々しい貴族文化とは対照的なアウトローたちの生死観、恋愛観、家族の絆などに、千年の時を経た今、フラメンコとの融合にて本質に迫ります。
ゲストには、昨年好評だった男性舞踊家ベニート・ガルシア、歌手ナタリア・マリン、津軽三味線の覇者浅野祥を招き、また音楽監修には日本人カンテの第一人者石塚隆充という布陣で、華やかに能楽堂を彩ります。どうぞご期待下さい。
出演: 平富恵、ベニート・ガルシア、浅野祥(津軽三味線)、秦史乃、永田健、久保田晴菜、平尾華子、稲葉由希子、岡田和緒子、能重葉山、大林薫
カンテ: 石塚隆充、ナタリア・マリン、奥本めぐみ
ギター: 柴田亮太郎、盛植俊介
パーカッション: 海沼正利
バイオリン: 平松加奈